「現代思想入門」の感想
感想
はじめに
「現代思想」という言葉からはいわば”令和最新版の思想”という印象を私は持ちました。
実際には哲学における「現代思想」・・・構造主義とそのあとのポスト構造主義の思想について言葉で説明したのが本書です。
私は過去に哲学や倫理の入門書は呼んだことがありますが、どれも何となく感心することはあったものの理解できた気がしていませんでした。
デリダ、レヴィ・ストロース、カントなど有名な哲学者の名前と代表作はなんとなく知ることができたものの、それぞれの特徴について捉えることはできていなかったように思います。
本書の特徴
そういった下地があったからかもしれませんが、私は本書で構造主義などの現代思想について”理解”することができた気がします。”理解”と括弧書きしているのはちょっと考えていたよりも平易な言葉で説明してくれているため、これまでの入門書と経路が違うような気がしたからです。
しかし、これは本書の内容が誤解を含んでいるとか、無理に簡易化しているということではないと感じています。
本書でも語られていることですが、哲学の書籍では難し言い回しや何かを理解している前提で書かれている書籍が少なくありません。本書ではそういったことをせずに説明を理解しやすくするように記載されているということです。
哲学の超入門書
この本は以下のような人にお勧めできそうです。
- この本は哲学というものに興味を持ったが、何から読んだらいいかわからない。
- 有名な思想家の入門書を読んでみたがよくわからない
先に書いたように本書では、その時代を代表するような思想家を平易な言葉で解説しています。あわせて、参考になる書籍を提示してくれています。この手の書籍で紹介する参考図書というと、大体は論文のような書籍を紹介してくるイメージがあるのですが、そういった難しい本に入る前の入門書を紹介してくれている印象を受けました。
そういったことから、入門書に入る前の超入門、あるいは入門書で躓いた人におススメできる書籍であると感じました。