低層における毎回自分の意見が通ってしまう現象
毎回自分の意見が通ってしまう不安を”受容”する
しばらく前に以下の記事が話題になり、さまざまな方が引用していました。おそばせながら私もこの記事を引用して貞操なSIerでは何が起きているのかを綴っていこうと思います。
毎回自分の意見が通ってしまう不安を”受容”する – Konifar’s ZATSU
私の事例
私の場合、正直に言ってスキルレベルは高くありません。また、コミュニケーションスキルに長けているとはお世辞にも言えません。そのような状況でも比較的私の意見が通りやすくなっています。そのため、自分の意見を言う時は不安を覚えることが少なくありません。また、後述の理由から極力自分の意見を言わないようにしています。
何故、このようなことが起こったかを振り返ってみます。
自分のスキルが比較的高い
今のチームの中ではと言う但し書きがつきますが、比較的スキルレベルが高いです。それがわかっているため、会議が進まない状況を避けるために意見を言うことがあります。
ただ、これは最終手段です。「お前が喋るとみんな意見を言わなくなる」と言われたので極力喋らないようになりました。
自分の意見を考えていない
スキル不足に起因する可能性がありますが意見を持っていない人ももちろんいます。
中には意見を言えるほど言語化できていないが、なんとなくのイメージを持っていることは多いです。この手のメンバーが多い時はとりあえず、叩き台と割り切って自分の意見を言うことにしています。もちろん適当に言うとボコボコにされますが、必要な犠牲だと思っています。
・・・しかし、私も人間なので殴られるとわかって毎回意見を表明するのも躊躇われることは理解して欲しいです。
スケープゴートに使っている
私が一番意見を言いたくない理由です。
他人が意見を言うのを待って、その場では無批判に受け入れる。そして、意見がボコボコにされていたり、顧客や偉い人から指摘されたらお前が言ったんだろなんかかんがえてないんか?え?考えてない?・・・すみませんねうちのケンが考えてなかったもので・・・。
中にはリーダーやマネージャークラスの人物がこのようなスタンスの人がいます。過去最高に嫌なリーダーのケースを紹介します。
その時も誰も意見を述べなかったので、仕方なく私の意見を表明しました。
マネージャーは「それでいいと思うならいいんじゃないですか?」とかいう感じのよくわからない返答をしたものの私は受け入れられたと判断しました。他のメンバーも「特に問題無いと思います」と言っていました。
私は「まぁ、お前らがいいって言ったのを聞いたからな」と思いながら話が流れていくのをみていました。
マネージャーは私の説明で顧客に説明を試みたようです。その時に顧客からの質問に答えられなかったものがあったようです。その打ち合わせ後に呼び出されて、「何故顧客が質問してくるであろうものに対する回答を用意しなかったのか?」問われました。結構厳しい言い方で長時間の間みんなの前で何事か言われていた覚えがあります。おそらくですが、その場で答えられなかったことで恥をかかされたと感じたようです。聞かれた内容自体は一般的なもので答えられなかっただけで大した物ではありませんでしたが。
この人たちは他人に意見を言わせることを失敗の責任を他人に転嫁することでリスクを軽減しているつもりなのかもしれません。しかし、常に他人が代わりに意見を言ってくれる事を期待することはリスクでは無いのでしょうか?
さいごに
毎回自分の意見が通ってしまう不安について、低層のSIerの立場からの感想を書いてみました。
SIerの中にはタチの悪い人材も一定数います。私はいくつもプロジェクトを経験してきていますが、どこにもスケープゴートとして他人を使う人は一人はいます。こう言った人に対する対策は合意があった事を明確にするということです。こう言った人物は自分で判断する能力がないためこのような手段をとっていることが多いです。
とはいえ、喋ることが苦手な人が多いIT業界では意見を言う人は貴重です。
意見を言うことに抵抗感があるかもしれませんができるだけ意見を言うことが大事だと思いました。